"ただのスーパースターではない"トム・クルーズの偉大さとは? E・ズウィック監督明かす
――また、最近のヒーローは本人自体が葛藤しがちですが、自分を信じ抜くジャックは違います。この設定は、世間や監督自身が希望しているヒーロー像なのでしょうか?
最近ではアメリカ文化だけでなく、男性という概念に対する面白い考察がよくなされていると思う。「男とは何か?」みたいなことだよね。もちろん、僕も自分の作品で問いかけをしているよ。映画は、究極的にはパーソナルなことだからね。それは当然、描くキャラクターに反映されるので、僕が求めるヒーロー像ということになるだろうね。
――その「男とは何か?」の問いの、答えは出ましたか? ジャック・リーチャーみたいな男が理想の男像でしょうか?
世界に対して自分の意思を主張することは重要だと思うし、信じる者のための葛藤や戦いも必要だと思う。しかもただ戦うだけでなく、理解や思いやりも持たなければいけない。
そして、本当の自分自身を表現していかなければいけないが、同時に自分の周囲の世界に対して目を配りながら、周囲にも何かをもたらさなければいけないと思う。――さて、トム・クルーズとは『ラストサムライ』以来の再タッグでしたが、最初にオファーが来た時、率直にどういう心境でしたか?
また組みたいと思っていたし、これからも仕事をしたいと思っているよ。