2016年11月26日 21:00
大貫妙子、ソロデビュー40周年 - 初のシンフォニックコンサートで見せる新境地
12月22日には東京芸術劇場でアニバーサリーコンサートを開催する彼女の現在の心境とは?
――ソロデビューから40年。大貫さんの音楽に向き合う姿勢はずっとブレずに来たようにお見受けします。
最後の出口まで見届ける、というのが私の仕事の基本姿勢ですね。作品を作る過程で"ここやっておいて"と任せっぱなしにはしません。小さな後悔も自分の責任なので。それぞれ楽器の音色決めがとっても大切ですから、今ある楽曲に対して的確な音色を模索し作ってくれる演奏家と出会うことで、思い描くイメージ以上のものに仕上がることがあります。それが音楽のいちばんの喜びですね。亡くなったギタリストの大村憲司さんは"今日はやりたくないのかな?"と心配するぐらい、いつまで経っても音決めしているんですよね(笑)。
でも、いざ決まると本当に素晴らしい音を出してくれた
――"いい音"というのはたとえば名器を使っているとかそういうことじゃなくて…。
音にこたわるミュージシャンは、楽器にも当然こだわっているので。こまかい改造を加えていたり、楽器のつくられた年代への思い入れもありますし、つねに探しています。そのうえでのその人らしい、吟味された音。