2018年6月15日 10:00
不幸な作品にはしたくない…『空飛ぶタイヤ』面白さの裏にまずは脚本
自身の作品がベストセラーになるだけでなく、映像化により数々のヒットドラマを生み出す小説家・池井戸潤の作品が初映画化となった『空飛ぶタイヤ』(6月15日公開)。大企業のリコール隠しに挑む赤松社長を長瀬智也が演じ、2018年の注目作となっている。
原作には約70人という多くの人物が登場し、とても2時間におさまる物語ではないと思われたが、テンポの良さでグイグイと引っ張っていく展開に、観客がどんどん引き込まれる作品に。同作を進める際の苦労や、裏話について、矢島孝プロデューサーに話を聞いた。
○アメリカのドラマのようなテンポ感に
――池井戸先生の作品としては初の映画化ですが、どのように話が進んでいたんですか?
実は池井戸先生の別の作品を仕掛けていたんですが、その企画が停滞している時に池井戸さん側から、「これはどうでしょう」と、『空飛ぶタイヤ』を提案されたんです。原作はボリュームもあり登場人物も多いので、2時間の作品としてまとめるとなると、ハードルが高いなという思いはありました。
――WOWOWでもドラマ化されていますが、そちらはすでにご存知だったのですか?
あえて見ないで、林民夫さんと脚本作りに着手しました。