くらし情報『理研など、「未成熟型ドリコールオリゴ糖」だけを分解する仕組みを発見』

2013年11月13日 11:01

理研など、「未成熟型ドリコールオリゴ糖」だけを分解する仕組みを発見

なおピロフォスファターゼとは、「ピロリン酸(P-P)」の間を加水分解する酵素の総称である。これまでに、ドリコールオリゴ糖のピロリン酸に作用するピロフォスファターゼの酵素活性の存在が報告されているが、このピロフォスファターゼをつくる遺伝子はまだ同定されていない。

一方、さまざまな哺乳動物由来の細胞において、細胞へのグルコースの供給量によってドリコールオリゴ糖の成熟度合いが変化することが知られていた。生命活動の維持に必要な十分量のグルコースがある環境では成熟型ドリコールオリゴ糖が合成され、速やかに糖鎖修飾に用いられる。しかし、グルコースが少ない環境(低グルコース環境)では、成熟型ドリコールオリゴ糖の合成が滞り、糖鎖修飾の効率が著しく低下することが知られていたが、この詳細なメカニズムは不明だった。

そこで研究チームは今回、低グルコース環境におけるドリコールオリゴ糖の合成のメカニズムを明らかにするため、生化学的な手法を用いて検証を実施。まず、マウス胎児由来の線維芽細胞を、生命活動の維持に必要な正常な量のグルコース環境と低グルコース環境に置いた時に合成されるドリコールオリゴ糖の定量が行われた。

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