高橋文哉、撮影中に感情あふれ号泣「自分でも覚えていない」 芸能界に入り“夢”がすべて“目標”に
――普段はカメラに囲まれていますもんね。
その中でもやらないといけないのが役者の仕事なのですが、あの瞬間は、ユカちゃんの感情とリンクしすぎて、もはや「勝手にやってやろう」とすら思ったんです。セリフの間とか台詞とかも、変えちゃえ! と思って。それを認めてもらって、嬉しかったです。
○料理の道を断ち、芸能界入り
――実際には高校の頃は料理の道を目指されていたそうですが、撮影しているときに自身の高校生活を思い出したりはしなかったんですか?
まったくしていないです。絵画練習はたくさんしましたが、ユカちゃんの気持ちのことしか考えていなかったので。ユカちゃんが試験の際にバツを描いて教室を出ていくシーンでは、「練習したい」と言って何枚も描かせてもらいました。監督にも「どういうのがいいですか?」と見せて。
その瞬間の感情をバツの二画に表さなければいけなかったですし、あれこそユカちゃんの作品だと、僕は思っています。『ブルーピリオド』の中で、鮎川龍二としての終止符だったし、名付けるなら「弱さ」という作品だと思います。
――夢もテーマも作品だと思うんですが、大きいことでも小さいことでもこれまでに「夢が叶った」