『カメラを止めるな!』上田監督、奇跡の舞台裏と“ワイルド親父”の教え
その後は海外映画祭で日本人以外にもウケるということが分かって、業界向けの試写でもお褒めの言葉をいただいて。それでも一般の方が反応してくれるのか不安をいだいたまま、公開日を迎えました。
――それだけ絶賛の声があっても不安を感じるものなんですね。
もちろん。インディーズ映画は、1館でレイトショー1回、2週間ぐらいの上映がほとんどです。それが『カメラを止めるな!』の場合は、2館で1館は3回上映。この規模のインディーズ映画としては異例な形でスタートしたわけですが、最初の動員目標は5,000人。インディーズ映画ではかなり高い目標です。
それが今では十数万人の方が観てくださって、自分たちの想像をはるかに超えた事態が巻き起こっています。「作品として面白い」という自信と、ヒットに対する自信はまた違う。面白い作品でもヒットしてないものはたくさんあると思います。
何よりも、キャストとスタッフがこれだけ胸を張って周囲に勧めてくれたのが最初の奇跡。先行上映までの半年間、毎日のようにビラを配ってくれたり、SNSで発信してくれたり。本当にありがたかったです。
○「ノストラダムスの大予言」父の決断
――Twitterに書いてありましたが、ご両親も宣伝してくれたそうですね。