『カメラを止めるな!』上田監督、奇跡の舞台裏と“ワイルド親父”の教え
そうですね(笑)。母は今まで短編映画を作った時も、宣伝してくれてました。今回は地元でも凱旋上映が決まったので、そのスタッフとしても働いてくれています(笑)。両親は、僕が「映画監督になりたい」「東京に行きたい」と言った時も、全く反対することもなく。幼い頃からわりと「やりたいようにやれ」という親でしたね。
――その中でも、ご両親からの教えで覚えていることはありますか?
お父さんが、変わった人というか。永ちゃんに憧れていて、オールバックで。すごく車高の低いフェアレディZで幼稚園に迎えに来るような人です(笑)。
「こういうふうに生きろ」みたいに説教されたわけではないんですが、「自分のやりたいことはすべて叶う」と常々口にしていました。
親父は、1999年に地球が滅亡するというノストラダムスの大予言を信じていて、1,000万円ぐらいかな? すべて金塊に変えたんですよ。「金塊だったら燃えないから」みたいな思考だったのかな(笑)。ただ、それを換金した時にかなり値が下がっていたみたいで、母に土下座したそうです(笑)。とにかく自由で破天荒なのが父。母はそれを支える常識人です。
――ホームレス時代があったことも別の取材で話されていますが、その当時のご両親はさすがに心配されたのでは……?
そうでもありません(笑)。