塚本晋也が初の時代劇を監督「鉄と人との関わりには変わりがない」1本の刀に込めた思いとは?
と思って「今やるべきでしょ!」と走りだしたんです。
――まさに相思相愛だったわけですね。
確かに相思相愛というのも珍しいですが、タイミングが合うというのが奇跡的なことだったと思います。
――ちなみに監督が「出て欲しい」と思う俳優さんとは?
演技の型が決まっている俳優さんだと、ちょっと難しいかもしれないですね。いかようにも変化できるというか、透明感がある感じの俳優さんだったり、あるいは演技が上手いとか上手くないとか以前に、存在感がぷ~んと匂い立ってくるような俳優さんだったりすることが多いです。
――なるほど。そういった意味では、本作にも出演されている中村達也さんは、まさに存在感の塊といえますね。中村さんには『バレット・バレエ』の時に初めて出ていただいたんですが、もちろん演技は見たことがなかったので、まさに「存在感のみ」ですね。
打ち合わせにも現場にも必ずオートバイでいらっしゃるので、最初はちょっと怖かったですね(笑)。二人ともシャイな面があるので『バレット・バレエ』の撮影時はほとんど日常会話を交わすことはなかったのですが、いまではお互い年を重ねてアホみたいな会話もするようになりました。