くらし情報『佐藤健×白石和彌監督、「良い映画」「最高のキャスト」とは何か?』

佐藤健×白石和彌監督、「良い映画」「最高のキャスト」とは何か?

なので現場では結構不安だったんです。でも完成したものを観ると、やっぱり素晴らしい。

ただあまりに作品数が多すぎるので、どうなってるんだろう、何を基準に判断してるんだろうと、すべてが興味深いです。僕は結構作品数が抑えめなタイプですが、白石監督とだったらたくさんやってもいいなと思いました。

――今のお話にも通じますが、白石監督の現場は早いとよく聞きます。そうした決断の早さはどこからくるのですか?

白石:なんだろう。迷ったときには、いい画を優先するというのはあるかな。映画作りの基本に立ち返って、お客さんからどう見えるのかを考えて、変なことをしないで直球勝負をしていくということじゃないですかね。


――終盤の佐々木蔵之介さん演じる堂下も加わってのぶつかり合いの場面が印象的でした。15年後の、あの家族にとって重要な“一夜(ひとよ)”に他人が入っていることも興味深かったです。

白石:人間関係は、1回クラッシュしないと想いを伝えられないんじゃないかということの問いかけでもあるんです。それに他人が偶然にというよりは、堂下も堂下で自分の人生と向き合っていて、それが交差した瞬間だったということなんです。

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