トヨタ「86」発表会 - レーシングドライバー4名が語ったハチロクの”本音” (1) 「86」は「現在と未来をつなぐ架け橋になる」
とは話ができん」と、機嫌を悪くして帰ってしまったという。
多田氏は悩み、開発チームと話し合った結果、ドライバーの操作や路面の状況をすべてドライバーに返す、そんなクルマづくりに向かわせることにした。
「いままで、いいクルマっていうのは、どんな人がどんな運転をしても、普通に走ってくれると思っていた。
だけど、ユーザーの操作にクルマがちゃんと応えてくれる。
そういうふうに考え方を転換してから、先へ進めました」完成した「86」でダートを走行した後、モリゾウ氏が「ありがとう」と言ったそう。
「クルマに言ったんですよ。
クルマに(笑)」とモリゾウ氏。
そんな同氏の執務室、つまり社長室には、歴代”ハチロク”のエンブレムが飾られているとか。
「誰にもさし上げませんよ(笑)」と本人が牽制する場面もあった。
話は「86」に戻り、影山氏のインプレッションの話題に。
ここで驚きのエピソードが明かされる。
影山氏が「86」のプロトタイプをドライブするという話は、ニュルブルクリンク(ドイツ)のサーキットに入ってから聞かされたという。
しかも到着したクルマをチェックしたら、ブレーキローターなどに走りこんだ形跡がない。