読む鉄道、観る鉄道 (6) 『相棒 season 6』 - 日本の豪華列車で起きた密室殺人事件に杉下右京が挑む
しかし同作品は正月特番の意味もあるのか、序盤の数分で捜査一係と特命課、鑑識課との微妙な関係が一気に説明される。
鉄道ファンで、まだ『相棒』を観ていない人にはぴったりの作品といえそうだ。
『相棒』シリーズは劇場版が3つ制作されているけれど、スペシャルである同作品も伏線の回収が巧みで、機知に富み、感動的なラストが待っている。
劇場用にリメイクしてほしいくらいだ。
同作品はJR東日本とJR北海道の協力もあった様子。
上野駅・青森駅・函館駅構内の場面は本物で、機関車交換もばっちり登場する。
走行中の外観も、実際の列車を起用している。
客車の場面では、スタジオセットと実物を巧みに組み合わせているようだ。
「カシオペア」に使われるE26系客車は、検査のため10月下旬~12月上旬に運休となる。
これは正月特番ドラマのスケジュールと合いやすい。
静止した客車で撮影しつつ、窓から客室を覗くような場面や、客室内の窓はスモークを流し、カメラの揺れとともに走行する雰囲気を演出している。
すべて本物の客車を使っているように見えるけれど、食堂車はスタジオセット。
実際の食堂車は曲面ガラスだが、この場面に出てくる食堂車は平面ガラス。