経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 (23) 子育てが終わらない! 世界に広がる「30歳成人」現象 - 小島貴子さんに聞く
そこで、自立心も芽生えてきます。
ただ、この「30歳成人」というテーマは日本特有の問題でもないのです。
全世界的なものになってきています。
その点について、斉藤先生は次のように語っていらっしゃいます。
鈴木 : 子供の自立には、親の夫婦関係が大いに影響しているようですね。
小島 : そうですね。
夫婦関係が「お父さん」「お母さん」の関係のままであるために、今の親子関係から抜け出せないのではないかと思います。
「30歳成人」時代が定着してしまった理由のひとつですね。
そして、全世界的な広がりを見せているという現象のひとつに、やはりひきこもりの増加があります。
その点についても斉藤先生が指摘されています。
小島 : この斉藤先生のお話にある「人づきあい」で言えば、私は息子をよく人の家に泊まりにいかせていました。
数日間、外を泊まり歩いていた息子がやっと家に帰ってくると、「やっぱり家がいい」と言うのです。
人の家に泊まった時の居心地の悪さが逆に自分の家庭の良さを再認識させてくれます。
そういったことも自立を促すひとつの流れをつくりますね。
鈴木 : 人づきあい、人とのコミュニケーションの中で、子供は自然と自立心や社会への適応力を会得していく…というのが本来あるべき姿なのかもしれませんね。