そして、恋愛や友情をめぐる出来事は、一度は自分自身が経験したことがあり、場合によってはいま悩んでいる問題でもあるのです。
そんなテーマには、人は感情移入がしやすくなります。
研究では、女性の場合、男女の恋愛、親子の愛情、仲間同士の友情、障害・病気の人の頑張る姿に共感し、感情移入してしまうことがわかっています。
そのため、女性は昼ドラに「うん、うん、わかる」と、ついつい見入ってしまうのです。
例えば、2004年に社会的にも話題となった「牡丹と薔薇」。
これもよくみると、男女の恋愛はもちろん、家計を助けるために風俗店で働こうとする親子の愛情、真世と香世の仲間同士(兄弟)の友情などがちりばめられており、感情移入しやすい番組だったのです。
どうしても昼ドラというと、過激な性描写やセリフの言い回しばかりが注目されてしまいますが、自らの恋愛体験や結婚生活など、女性たちが共感できる内容だからこそ支持されているんです。しかし男性からすると、昼ドラのどこが面白いのかわからないという人もいるでしょう。
それは、男性の場合は女性と異なり、仲間同士の友情、人生における達成・成功に感情移入しやすいからです。