【エンタメCOBS】人ごとではない痴漢冤罪(えんざい)を防ぐには?
「女性が人違いをしてしまった」という主張は裁判官にも逃げ道になります。
また、「真犯人は誰々だ」ということも、証拠がない限り言ってはいけません。「なんとか別人を真犯人に仕立て上げようとしている」と見なされることがあります。
――いかがでしたでしょうか。
一般的な刑事裁判では、「推定無罪」が大原則。検察側が有罪を立証しなければいけません。しかし痴漢裁判は現状まったくの逆になっていて、被告人が無罪を立証しなければいけない難しいものです。
疑われないようにしておくことも大事ですが、万一の時は、ぜひこれらのことを思い出してください。
(文/島田彩子)
粟野仁雄(あわの・まさお)
元共同通信社記者のジャーナリスト。現場第一をモットーに、社会問題を中心に雑誌などに執筆活動を行う。『「この人、痴漢!」と言われたら冤罪(えんざい)はある日突然あなたを襲う』(2009年/中央公論新社)では、痴漢をはじめとした性犯罪だけでなく、交通事故、殺人などの冤罪(えんざい)事件の実例を紹介しながら、警察・検察・裁判官・弁護士・メディアの問題点にも言及。
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