戦国時代は魅力的です。さまざまな個性あふれる武将たちが活躍していたからです。教科書にあまり書いていない戦国武将のお話をご紹介します。
■毛利元就 毎年戦争を死ぬまで!
毛利元就は恐るべき戦国大名です。安芸(広島県西部)の一豪族から身を起こし、安芸の統一を成し遂げ、そればかりか備後、周防、長門、石見、出雲、因幡、伯耆を版図に収め、加えて備中、九州の筑前、四国の伊予、讃岐を影響下に置くまでに毛利家を大きくしたのです。
つまり中国地方のほぼ全域と北九州の一部、四国北部、西部を影響下に置いていたわけです。一代でここまで勢力を拡大してのけた毛利元就はまさに戦国武将の鑑(かがみ)と言えるでしょう。
彼の生涯は戦争、また戦争の日々でした。
22歳から75歳で死ぬまで、戦争をしなかった年はなく(!)、この点でもほかに類を見ません。謀略を縦横に駆使し、生涯に亘って「仁義なき戦い」を繰り広げた元就は「天下を目指すな、今の版図を守ることを考えよ」と遺言しています。
拡大を続けた元就にしては意外な遺言ですが、跡取りの資質を考えてのことだったのでしょうか。毛利家はこの後、関ヶ原の戦いで西軍の大将として担ぎ出され敗戦。