2012年12月23日 13:10
【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(27):もしもタイムマシンを作るなら
強い重力を受けながらの暮らしは、時間の流れが地球の5分の1程度となる計算だ。そこで暮らした20年間は地球の100年に相当するので、差し引き80年後の地球にタイムトラベルできる。
未来限定のタイムカプセルに対し、過去へも行けるタイムマシンが「ティプラーの円筒」だ。発案者の名がつけられたこのタイムマシンは、物質を高密度に無限に長い円筒状にし、高速回転させると過去へも未来へも行けるというのだ。
のちに別の学者が再計算したところ、地球の約33万倍重い太陽を半径10km、長さ100kmの円筒にして秒速2,000回転させれば可能とわかった。
ただし太陽の体積は141京(けい)立方kmもある。円筒ではなく、中の詰まった円柱でも31.4万立方km足らずだから、ざっと45兆分の1以下にしなければならない。それだけ圧縮すれば重力崩壊を起こし、ブラックホールができ上がってしまう。
時間の壁を超えるならそれも構わないが、素粒子への片道切符では危険すぎる。あのネコ型ロボットが、こんな危険なものを引き出しに忍ばせていると知ったら、チビっ子たちはきっと嘆くだろう。
■時空を超えるダイビング
3つめはワームホールを使ったタイムトンネルだ。