大人のナチュラルメイクは「ナチュラルに見せる」メイク
ブラウン、モスグリーン、ライトパープル、サーモンピンク、ペールブルーetc.。
興味津々でケースを覗き込んでいるわたしに、「どれか試してみませんか?」と甘いささやきが。本当はコンシーラーを探しにきたのだとすぐに言い出せなかったのは、恥じらいゆえか、見栄ゆえか……。
■わたし流ナチュラルメイクの定義
結局、お言葉に甘えることにしました。
「お好みの色がありますか?」
「いや、お任せします」
実際、メイクへの思い入れはあまりなく、気をつけていることといえば、メイクをしているかしていないかがわからないようにすることと、やつれて見えないようにすることくらい。
メイクアップアーティストさんに正直にそう話すと、彼は(そう男性です!)訳知り顔に、アイシャドウのパレットをひとつ手に取りました。
■魅惑のトリコロールカラー
(赤と青と白って……フランス国旗じゃない!?)
目の覚めるようなトリコロールカラーにゴールドが加わったド派手な4色パレットを手にしたメイクさんは鏡のなかのわたしの戸惑い顔に話しかけます。
「普段は何色の服をお召しになることが多いですか?」
「青系かな……」
メイクさんは太めのブラシに真っ赤なシャドウを押しつけました。