生誕150周年横山大観展が、4月13日(金)より東京国立近代美術館にて開催。
菱田と比較して、一つのことを突き詰めるのが不得手でしたが、さまざまな表現に同時に挑戦することができるバイタリティをもっていました。それゆえ大観の方に、時代を先どりした作品、斬新で突飛にも感じられる主題を描いています。
「白衣観音」1908年 個人蔵
2章「大正」の大観
1913年(大正2年)に岡倉天心が亡くなり、翌年有名無実化していた日本美術院を再興し、
若手を率いる立場になりました。
明治には、いわゆる「朦朧体」が批評界に受け入れられず、いたずらに新奇をてらうと低評価をされた大観でしたが、大正期には、東洋の伝統に新しい感覚を吹き込む実力者と高い評価が定着していきました。
この時期の作品には、中国の水墨画、琳派、やまと絵など伝統的な技法や構図の影響が明確にうかがえます。自身の作品を装飾的な彩色画と水墨画に二分化し、それぞれに古画に学んだ成果を発揮しました。
「群青富士」(右隻)1917頃 静岡県立美術館蔵 東京展:7月13日〜5月6日京都展:7月3日〜7月22日
重要文化財「生々流転」(部分)1923年東京国立近代美術館蔵京都展は巻き替えあり
3章「昭和」の大観
この時期、「東の大観、西の栖鳳」