この父親の存在がこのストーリーに深みと厚みを与えています。あれが、顎からタコ足がもじゃもじゃ生えた幽霊船の船長と同一人物だなんて……。とても信じられない。
とにかく、この映画のキャスティングは秀逸です。
過去をやり直して、人生をリセットする
ふたりの子どもにも恵まれ、穏やかで幸せな日々を送りながら、堅実に人生を歩む自信を得たティムの生活から、タイムトラベルの出番は次第になくなっていきます。そんな矢先、ティムの最愛の妹ケイティが悲劇に見舞われます。純粋なゆえに不器用で、男運にも仕事運にも恵まれず、自暴自棄な日々を送っていた妹をかねてから心配していたティム。
妹の人生をリセットしようと、大胆なタイムトラベルを試みます。
結局、その作戦は失敗に終わります。そして、ティムは思い知るのです。過去を変えることはできても、どうしても変えられないものがあるということを。
たまたまタイムトラベルという特殊な能力を授かったばかりに、却ってジレンマに陥るティム。
昨日をもう一度繰り返す
そんなとき、父が病に冒されていることが判明します。死期を悟った父は、自分の生き方に迷う息子に言葉をかけます。