『コウノドリ』第1話――新シリーズのテーマは「お母さんの生き辛さ」
「14歳の妊娠」など、前シリーズは出産そのものに焦点を当てていたが、新シリーズでは出産の後、赤ちゃんを育てていくことの大変さ、難しさの部分がクローズアップされている。つまり、「お母さんの生き辛さ」だ。
■星野源に叱られるナオト・インティライミ
第1話に登場したのは、佐野彩加(高橋メアリージュン)と康孝(ナオト・インティライミ)の仕事を第一に考える夫婦と、生まれつきろうあ者の早見マナ(志田未来)と健治(泉澤祐希)の夫婦。
彩加は仕事への復帰時期が気がかりで、赤ちゃんとふたりきりになることにも不安を抱えている。しかし、仕事優先の夫は出産も育児も妻に任せきり。本人は悪気がないのに、どこかイラッとさせる夫役にナオト・インティライミをキャスティングしたスタッフは慧眼だ。劇中、「俺も手伝うから」と言っているナオト・インティライミを四宮が「手伝うじゃないだろ、あんたの子どもだろ」とピシッと叱るシーンは、視聴者のママさんたちも大きく頷いたはずだ。
一方、マナたちは両親をはじめとする周囲から出産を反対されていた。
マナはホワイトボードを使って筆談するが、いつも文字が端に寄っている。余白が多いのは筆跡心理学によると、他人に気を使い、自己主張が苦手で大人しい性格なのだという。