『隣の家族は青く見える』リアルな不妊治療と偏見、だけどハートフル!
■「女は子どもを産んでこそ一人前」!?
「みなさんもいずれはお子さん作られるでしょうし!ね!」
「お仕事お忙しいのはわかるけど、子どもは絶対作ったほうがいいわよ!」
「あら、いろいろな考え方があっても、子ども欲しい、っていうのは女性共通の願いよ」
「女は子どもを産んでこそ一人前だもの。ねぇ~?」
「少しでも少子化に歯止め、かけなきゃね!」
目を剥いてマシンガンのようにまくしたてる深雪。夫・真一郎の制止も聞かずに話し続ける。この発言のヤバさはDRESSを読んでいるみなさんならよくおわかりだと思う。サクラ先生なら「それは違うと思います」と言うだろうし、四宮先生なら「何言ってんだ、お前」と突っ込んでくれるだろう。
まるでどこかの田舎のおっさんのような発言と価値観だが、これがこれからコーポラティブハウスに入ろうとするアーバンな40代女性によるものだったりする。こういうことを悪意なくカジュアルに言ってしまう人は、どこにでもいるということなのだろう。もちろん「悪意なく」というところもヤバイ。
離れた場所で放たれる「あーっ、ムカつくーっ!」というちひろの怒りはよくわかる。パートナーの亮司はちひろの怒りを「見かけによらず常識的なところ、好きだよ」