『隣の家族は青く見える』リアルな不妊治療と偏見、だけどハートフル!
デリケートなテーマをどう料理するか、注目だ。
■リアルな不妊治療の描写
さて、子作りを始めて1年経った菜々と大器の夫婦だが、妊娠の兆候は見られなかった。菜々は病院で診てもらおうとするが、大器は「子どもは授かりもの」と否定的だ。菜々は35歳、大器は32歳。菜々は妊娠の年齢的なリミットを感じていた。
一緒に検査を受けるよう誘う菜々に、あからさまに嫌な顔で応える大器。
それでも精液検査を受けることに同意した大器に、会社の部下・矢野朋也(須賀健太)はサラッと自分も受けたことを告げる。
「主任、もしかして原因の大半は女性にあると思ってないですよね?」
丁寧に不妊のシステムを説明する朋也。
「不妊治療だっていまだに根強い偏見とかありますからね。あ、僕はそれを無知から来ていると思ってます。無知こそいらぬ偏見や差別を生むんですよ」
うーん、偉いぞ、朋也。このドラマ、安心して観ていられる。まぁ、安心してばかりもいられないのだが。
菜々と大器が訪れた不妊治療のクリニックの描写はリアルだ。クリニックに来ているのは、ほとんど女性だけで男性はほとんどいない。そしてものすごく混んでいる。
クリニックによっては朝7時から行列ができる。