中国4000万人が涙! あまりに美しい青春ラブストーリー『芳華(ほうか)-Youth -』をチェック
(※)反革命犯や、刑事犯に対し、労働を通じて改造を強制する強制処遇政策を行う場所)
だが入団早々、父に立派な軍服姿の写真を送りたいと考えたシャオピンは、黙って同室のディンディンの軍服を借りて写真館へと撮影に向かい、そのことを知った同僚たちから責められてしまう……。
周囲と馴染めずに寮生活を送るシャオピンにとって唯一の支えは、同じく文工団で模範兵として周囲の信頼を集めるリウ・フォンの存在だった。
リウ・フォンへの淡い恋心を胸に抱くシャオピンだったが、ほどなくして、リウ・フォンには別の思い人がいることを知る。
時は1978年、時代が大きく変化していく中、文工団内でのある事件をきっかけに、ふたりの運命は非情な岐路を迎え……。
◼︎戦争の残酷さと、若者たちの恋と友情の美しさの対比に注目
本作でとにかく目を奪われるのが、息をのむほど美しいシーンの数々です。
文工団の華麗な舞踏はもちろんのこと、オフの時間にプールを楽しんだり、こっそり持ち込んだカセットプレーヤーでテレサ・テンの曲に酔いしれる団員たちの姿など、いつの時代も変わらない若者たちの青春模様は、観る者の胸を打ちます。
一方で、中国がベトナムに侵攻した1979年の中越戦争では、CGを使わずに1回のテイクで撮影したという6分間の戦闘シーンが目を覆いたくなるほどのリアリティをもって描かれます。