連載記事:夫を亡くしたとき 妻が知っておきたいお金のこと
夫が死んでも収入がある? 請求しないともらえないお金とは【夫を亡くしたとき 妻が知っておきたいお金のこと 第5回】
■自営業者の遺族がもらえる公的年金
サラリーマン(公務員)に比べて、
自営業者の遺族に対しての公的年金保障は薄いといえる。このため民間の生命保険でも「必要保障額」が自営業だと高くなることが多い。
自営業者の遺族がもらえる「遺族基礎年金」は、「母と子のための年金」といえる。遺族基礎年金をもらうためには、
「条件にあった子どもがいること」が必須となる。しかし条件にあった子どもがいなければ、遺族基礎年金はもらえない。
●自営業者の妻の場合
出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』
(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋
■サラリーマンの遺族がもらえる公的年金
自営業者の妻に比べて、サラリーマン(公務員)の妻は、公的年金については恵まれているといえる。
自営業者の妻がもらえる遺族基礎年金と大きく異なる点は、サラリーマンの妻がもらえる遺族厚生年金は
「子どもの有無を問わず支給される」ことだ。だ。
ただし、夫の死亡時、子のない妻が30歳未満だった場合は、遺族厚生年金の支給は5年で終わりになる。「まだ年が若いので、『自分でそのあとの人生設計を考えても間に合います』という考え方に基づいているのでしょう」(内藤さん)
反対に、夫の死亡時、妻が40歳以上65歳未満だった場合には、遺族厚生年金に
中高齢寡婦加算額という金額を加算してもらえる。
●サラリーマンの妻の場合
出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』
(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋
この記事だけでは、遺族年金制度をすべて理解できる人は少ないだろう。けれども、遺族年金制度の存在、「大まかな概要」と「必要語句」だけでも把握できていれば、いざというときに役立つと思う。請求しないともらえない遺族年金については、ぜひ覚えておいてほしい。
※この記事は2016年11月現在の法令に基づいて書いています。
次回は最終回。夫が突然亡くなったときの相談窓口をまとめます。
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