普段なかなかできない体験をしたい小学生の夏休み。6年生と3年生の娘2人と、
初めてのオーケストラコンサートに行ってきました!
筆者の長女と次女。どんな曲が聴けるんだろう、ともらったパンフレットを研究。
生でクラシック音楽を聴くのは、学校の体験授業くらい…という
音楽初心者の親子でも気軽に楽しめた、ファミリーコンサート。「やっぱり音楽は生だと全然違う」と
フルオーケストラの音のすごさを実感し、親子ともに貴重な体験となりました。筆者が初めて体験した
子連れクラシックコンサートをレポートします!
■いざ、初めての子連れクラシックコンサートへ
行ってきたのは今年で32年目を迎え、全国で300回以上開催されているという、ヤマトホールディングスが主催する
音楽宅急便「クロネコファミリーコンサート」。
本格的なクラシックコンサートながらも、
「赤ちゃんから大人まで、誰でも楽しめる」がキャッチフレーズで、観客も一緒に楽しめるプログラムで構成されています。クラシックコンサートとは無縁の我が家が、コンサートデビューするにはピッタリでした。
あなたの街にオーケストラがやってくる! 音楽宅急便「クロネコファミリーコンサート」は、毎年全国各地で開催。応募者の中から抽選で、無料招待されるというもの。
当日まで何度も「どこに行くの?」「クラシック音楽って何?」と繰り返し質問する次女。コンサートといえば自分たちのピアノの発表会くらいの経験しかないので、どんなものか全く想像がつかないよう。
親である筆者も、最後に行ったクラシックコンサートがいつか思い出せないくらいの状況なので、聞かれるたびに「行けばわかるから」と答えて当日を迎えました。
開演前のロビーでポスターとパチリ。
クラシックといえばおしゃれをしなくては、というイメージがあるけれど、ファッションにこだわりのない長女はいつものショートパンツ、おしゃれ好きな次女はお気に入りのワンピースでちょっとおでかけモード。気軽なコンサートだからと、当日はおのおの好きな服装で向かいました。
開場時刻の17時45分くらいに、東京の開催会場である「かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール」に到着。うたい文句通り、赤ちゃん連れからシニア世代まで老若男女が気軽な装いで集まり、リラックスした雰囲気のロビー。小さな子どもを連れた親子もたくさんいて賑わっている様子に、娘たちもひと安心。
着ぐるみの “クロネコ・シロネコ” のお出迎えに、早速一緒に記念撮影。「ネコちゃんかわいいねー」と言いながらポンポンとネコちゃんをなでていました。
「クロネコ・シロネコ」は子どもたちに大人気。愛らしい肉球ハンドをつかんで離さない子どもたち。
■プロのオーケストラと、舞台で一緒に演奏できる!
いよいよ開演。たくさんの弦楽器や管楽器がズラリと並ぶ舞台は大迫力。ハープなど滅多に見れない楽器が並んでいるのを娘たちはじっと見つめていました。次女は演奏前の音合わせを聞いて「これが曲?」と聞いてくる始末。やっぱり何事も経験をさせておくことって大切だな、と実感しました。
チャイコフスキーの「眠れる森の美女」のふわっと心地よい曲からスタート。その後、会場のある葛飾区を拠点とする「シンフォニーヒルズ少年少女合唱団」との協演と続きました。自分たちと同じくらいの子どももいる合唱団が舞台に上がっていることに、娘たちも興味しんしん。
開催地ごとに各地域を代表するフルオーケストラと、地元の合唱団が協演して美しいハーモニーを生み出している。今回の東京・葛飾公演は「東京交響楽団」と「シンフォニーヒルズ少年少女合唱団」がコラボレーション。
この「クロネコファミリーコンサート」のために作られたオリジナル曲
『あめつちのうた』(作詩:林望/作曲:上田真樹)のやさしい調べにも聴き入りました。「空、木、風、水」という自然をテーマにした雄大なこの曲。澄んだ歌声にのった美しい歌詩を聴いていると、自然の情景が目に浮かんできそう。次女は「風と水のうたがきれいで好き」と、何か感じるものがあったよう。
すべての公演で指揮を振るのは、次々に新機軸を打ち出す 「挑戦するマエストロ」、飯森範親さん。
続けて木琴のような楽器、マリンバ奏者のゲスト出演。珍しいアフリカの木琴バラフォンやわざわざメキシコから持参したマリンバを見せてくれた後で、目にもとまらない速さで正確に音を打つその姿に、耳はもちろん、目でも楽しめました。「すごいねー」と思わず、隣の長女と感心しきり。
世界で活躍するマリンバ奏者、古德景子さん。
その後は、子どもたちが舞台でオーケストラとの合奏を楽しめる
「ぼくもわたしもクロネコ音楽隊!」。カスタネット、ピアニカ、リコーダー、バイオリンなど思い思いの楽器を家から持参した子どもたちが舞台に上がり、プロのオーケストラと一緒に曲を奏でる、という貴重な機会。
音楽宅急便「クロネコファミリーコンサート」のもうひとつの魅力は、子どもたちが参加できること。今回の東京公演では「ぼくもわたしもクロネコ音楽隊!」でしたが、会場によっては指揮者体験ができる「君もマエストロ」というお楽しみも。
「楽器のない子は歌でもいいですよー」とのアナウンスに、楽器なしで舞台に上がる子どもたちもいました。楽器を持参しなかったわが家も「せっかくだから行ったら」と行かせようと試みたものの、ちょっと恥ずかしかったようで席から動きませんでした。
「ドレミファソラシド」と音を合わせてオーケストラと楽しそうに演奏する子どもたちを眺めていると、やっぱり舞台に上がってみたくなったようで、「次はリコーダーを持っていく」「私はトライアングル」と話していました。プロのオーケストラと
舞台で一緒に演奏する、という経験は一生ものの体験になりそうです。