ピース又吉、子どもを本好きにするために親ができることは?「こどもの本総選挙」
ポプラ社創業70周年を記念して行われた
『小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙』の
ベスト 10 結果発表会が5月5日、東京都荒川区立図書館「ゆいの森あらかわ」で開催されました。
表彰式では、投票者の中から選ばれた小学生 10 名のプレゼンターが、自分が投票した本の作者(出版社)に表彰状を贈呈。アンバサダーとして作家・お笑いタレントの
又吉直樹さんも登場し、「“子どもを本好きにする”方法」を教えてくれました。
■又吉直樹が明かす“子どもを本好きにする”方法
今回、芥川賞作家・お笑い芸人の又吉直樹さんがアンバサダーを務めます。
又吉さんが登場すると、プレゼンターの子どもたちをはじめ、会場中のみなさんが一気に笑顔に! “本好き”として知られる又吉さんによる、ママにとっても興味深いトークの内容とは!?
――子どもの頃から本が好きでしたか?
いわゆる文学を読み出したのは中学ですが、本自体は保育所で読み聞かせをしてもらってるときから好きでしたね。読みながら物語に入っていくタイプなので、作中人物に話しかけてみたり、「なんでこうなるんやろう?」って疑問を持てたりするのがすごく好きでした。
物語に入って行けるっていうのは、どんなジャンルの本でも重要。あとは「笑える」っていうことも大切ですよね。見たモノに自分が反応できるというところが、本のすばらしいところじゃないかと思います。
――ふだん、どのように本を読まれますか?
僕は、再読するのが好きなんです。中学のときに読んだ本を、大人になってから読み直してみると、全然違った読み方ができる。
本を読みながら大事なところに赤線を引くのですが、読み返すと線を引いてない部分が気になってくる。
そして今度は青線で引いて。また読み返すと違うところが気になって…結局全部に線を引いて、何が重要かわからなくなってしまうんですけど(笑)。
でも、それくらい本って無駄なところがないんですよね。想像する余地があるというか。楽しもうと思えば永遠に楽しめるものだと思うので、みなさんにも再読をすすめたいですね。
――子どもが本を好きになるために、親ができることは?
難しいですよね…でも、「親が本を読んでいる家では、お子さんも読む可能性が高い」という話は聞きますね。ただ、僕の家は両親ともに本を読まないんですよ。うちには両親と姉が二人いるんですけど、僕が数年前に書いた『火花』という小説は母親しか読んでなくて。
姉が先日、「そろそろ読んでみようかな」と言っていました(笑)。
(本を好きになるきっかけは)やっぱり
「一冊の出会い」ですかね。僕は中学の教科書を読んでるときに、自分がふだん考えてるようなことが書かれていることに気づいたんです。そこから(本の世界に)入って行けました。
自分の世界が広がる本とか、「これは自分かもしれない」と思える本に出会える場があるとか。それをどれくらい周りが作れるかわからないし、自発的に出会ったほうが感動的なものになるかもしれない。でも、そういう機会が起こりやすい状況を(親が)作ることは大切かなと思います。