2018年8月3日 06:00|ウーマンエキサイト

「産みたいって体が叫び出す」女性を突き動かす母性とは?『透明なゆりかご』

nakamura omame
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“光”に満ちた出産だけでなく、中絶・死産といった産婦人科の“影”をも映し出すドラマ『透明なゆりかご』(NHK総合)。

第1話(7月20日放送)では「人工妊娠中絶」、第2話(7月27日放送)では「母性」をテーマに描かれ、女性を中心に大きな反響を呼んでいる。

目次

・「透明な命」の重さとは。浮かび上がる、産婦人科のリアル
・女性を突き動かす母性「産みたいって体が叫び出したの」
・妊娠を隠し通して出産…幼い母親の祈り
・ドラマと向き合うことで見えてくる「命とは?」
「産みたいって体が叫び出す」女性を突き動かす母性とは?『透明なゆりかご』

© milatas - stock.adobe.com


純真な女子高校生の瞳をとおして伝わる“命の儚さ”。そして、理屈ではない“母の願い”とは?

■「透明な命」の重さとは。浮かび上がる、産婦人科のリアル

舞台は1997年。高校の准看護学科に通う主人公の青田アオイ(清原果耶)は、高校3年生の夏休みに、看護助手として由比産婦人科でアルバイトを始める。

そんなアオイが出勤初日から立ち会うことになったのは、人工中絶の現場。「90年代の日本の死因第1位は、ガンでも脳血管疾患でも心疾患でもなく、人工妊娠中絶」。院長の由比朋寛(瀬戸康史)は、アオイに裏でそう説明すると、妊婦に淡々と麻酔をかけて処置をする。そして手術を終えた女性は「先生。男の子ですか、女の子ですか?」と尋ねて涙するのだった。

最近では、中絶などの題材を取り扱うドラマもあるが、『透明なゆりかご』では、その“命のかけら”が業者に引き取られるところまで描かれるからショッキングである。

そして、第1話のラストで響いた「輝く命と透明な命。私には、その重さはどちらも同じに思える」というアオイの心の声。

この言葉は「私は命というものがよくわからない。でも、このバイトを続けていれば、いろんな命のあり方が見られる。それは私にとって、とても大事なことのような気がした」と続き、この投げかけこそが、本ドラマのテーマとなっていく。

■女性を突き動かす母性「産みたいって体が叫び出したの」

「産みたいって体が叫び出す」女性を突き動かす母性とは?『透明なゆりかご』

© Monet - stock.adobe.com


第2話では、2人の母親の物語が交錯する。1型糖尿病があり、持病の悪化を懸念し出産は難しいとされるも、赤ちゃんを産みたいと望む菊田里佳子(平岩紙)。

そして、妊娠していることを誰にも打ち明けずに自宅で出産し、由比産婦人科の前に赤ちゃんを置き去りにした女子高生・中本千絵(蒔田彩珠)。一見、対照的に思える2人の女性。しかし、“妊娠・出産”は、そんなに単純なものではない。

主題となったのは「母性」。言われてみると、どうすれば「母性」が生まれるのかもわからなければ、「母性」とは一体なんなのかすらもわからない。だがそれは、子どもがおなかに宿ったと気づいた瞬間に芽生え、生まれてきた赤ちゃんに触れたとき、どこからともなくあふれ出すものなのかもしれない。

病を抱える里佳子は、「子どもを産むことで自分の人生に価値があると思えるんじゃないか」と、自分本位で妊娠したことに後ろめたさを感じていた。だが、アオイに「できたってわかったら、産みたいって体が叫び出したの」と打ち明ける。これはまさに、母性が引き起こしたこと。そしてこの理屈ではない感情に共感した女性は、きっと大勢いることだろう。

里佳子は、子どもを産みたいなんて思っていなかったというが、「妊娠しても産めないかもしれない」という事実が、里佳子の気持ちをそうさせていたのかもしれない。

けれども“夢”ともいえる妊娠が現実になったとき、自分を犠牲にしてでも「産みたい」という強い愛情が湧き上がってくる。“母性”そして“母になりたい”という感情は、それほどまでに女性を突き動かすパワーがあるのだと思う。

■妊娠を隠し通して出産…幼い母親の祈り

「産みたいって体が叫び出す」女性を突き動かす母性とは?『透明なゆりかご』

© tu-8 - stock.adobe.com


一方、女子高生の千絵がとった“産婦人科の前に赤ちゃんを置く”という行動もまた、母性による衝動が起こしたことなのかもしれない。

両親や院長との話し合いの際、「育てない、絶対に育てない」と、わが子を切り捨てるような言葉を吐いた千絵の気持ちを理解できずにいたアオイ。

だが、看護師の望月沙也子(水川あさみ)が「(妊娠したとわかったとき)どんな気持ちで桜見たんだろうね…。赤ちゃんだけを見ちゃダメよ」と言うように、母親である千絵もたくさんの思いを抱えていた。

まだ幼い体で、妊娠という事実を受け止めることの重さ。中絶することもできず、自宅で出産。母親にすら告げることができないまま、わが子をタオルにくるみ、由比産婦人科へ自転車を走らせた千絵。きっとそこには「生きてほしい」という母としての祈りが添えられていたことだろう。

■ドラマと向き合うことで見えてくる「命とは?」

「産みたいって体が叫び出す」女性を突き動かす母性とは?『透明なゆりかご』

© blanche - stock.adobe.com


由比産婦人科に通う妊婦の町田真知子(マイコ)が「謎」と言っていたように、妊娠は本当に不思議なものだ。自分のなかで育っていることを感じるだけで、顔も見たことないのに、すでに愛おしくてたまらない命。そして、誰より「幸せになってほしい」と願う命…。

「母性」は、女性が母親になる後押しをしてくれる。一方で、育児は「母性」だけで乗り切れるものでもないから複雑である。

子どもを産むと決めた里佳子にも、自分には育てられないと判断した千絵にも、そして、第1話で中絶し涙を流した母親にも、それぞれの事情と決断がある。輝く命も透明な命も重さは変わらない。だとすれば、子を宿して母になった女性たちは、どんな道を選ぼうとも、同じ重みを背負って生きていくことになるのかもしれない。

命とは何なのか。アオイの言うように、その答えはわからない。けれども今作をとおして命と正面から向き合うことで、新たに見えてくることがある――。『透明なゆりかご』第3話は、8月3日よる10時から放送。
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