■コロナ禍で見えてきた「夫婦別々で過ごす幸せ」
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夫婦の生活における快適な距離感は本来、結婚から数十年経ち、夫婦共に定年を迎え第二の人生にさしかかるころに顕在化するものです。
しかし、今年はコロナ禍でいつも以上に夫婦一緒に過ごす時間が増え、今まで我慢していた夫との生活や考え方の違いが浮き彫りになり、今さら妥協したりすり合わせたりするのも難しいでしょう。
夫婦によっては、夫の仕事で忙しすぎてこれまではワンオペ育児だったけれど、今は2人で家事育児を分担できうまくいくようになったケースもある一方で、これまで日中は別々であったからほど良い距離が取れていたのに、今は在宅勤務で一緒に過ごす時間が長くなり、息苦しさからギスギスして仲が悪くなったケースもあります。
結婚や夫そのものに不満はなくても、生活するうえでどうしても合わないこと(例えば、朝型・夜型の生活習慣、暑がり・寒がりといった体質の違いなど)はあると思います。それをお互い主張して妥協点がみつかればいいですが、生活状況や夫の性格によっては難しい場合もあります。
どちらかが我慢して相手に合わせてもいつかその不満は爆発するでしょうから、いっそのこと違いを認め合って、別々に過ごしたほうが快適ですし円満な関係を築けます。もしそのように感じていたら、今はお互いの快適な距離を模索するいい機会ととらえ、夫にいろいろと提案してみてもいいのではないでしょうか。
そうはいっても、子どもがまだ小さかったり、妻の経済的自立が難しい場合、いきなり別居はハードルが高いでしょう。
例えば、週末は交代で一人の時間をもつ、部屋に仕切りを立てて一人でこもる、寝室を別々にしてみるなど、夫の希望も聞きつつ手軽に試せるところから取り入れてみてください。
もし、夫が常に一緒にいたがるタイプであったら、一人の時間を認めてもらうかわりに、夫とじっくり付き合う時間を別に設けます。そのときは割り切って夫にやさしく接するなど、メリハリをつけた生活がストレスを軽減させるコツです。
今後、時間を経ていき、夫婦の状況や考え方も変わっていくこともあるでしょうが、現在お互いが納得のいく状態であるなら、たとえそれが一般的な夫婦像と違った暮らし方であってもいいのではないかと思います。
■離婚はしない別居結婚の期限は5年が目安
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ご相談者様は現在の別居状態に納得はしつつも、悲しい気持ちもあると書かれています。別居にいたった直接の理由がわからないのでその悲しさが何に起因するのか、どう対応していくかお答えするのは難しいですが、この機会に「自分は結婚に何を求めているか」「夫と2人でどんな人生を過ごしたいと思っているか」を考えてみてください。
そして、もし今は離婚を望んでいないのなら、別居でも夫とコミュニケーションをとる努力はして、「去る者日々に疎し」の状態にはならないように気をつけましょう。一緒に生活していなければ、相手をこれ以上嫌いになることはありませんが、必要と感じなくなる可能性は高まります。
自分のためにも夫のためにも、つながりを保つために連絡はこまめにとることが大切です。
ここで一つ注意して欲しいのが、別居の期間です。結婚を継続するための別居生活であっても、その期間が長くなりすぎるのは別の問題を生みます。
もしどちらかが離婚を主張して裁判になった場合、別居が5年以上となると、離婚が認められやすくなるリスクがあるからです。そのため、5年の期間をめどに今後どうするかを決めてもいいかもしれません。
結婚生活が長くなると、お互いの「快適」の基準や価値観の違いが表面化してきて、生活のズレが生じるのはどの夫婦にもあることです。歩み寄りが必要なときもあれば、別の人生を選択するという決断もあるでしょう。
「夫婦は一緒に住むもの」「別居したら離婚するもの」といった世間の常識や周りの目など気にすることなく、自分の未来は自分で選んでいきましょう。
自分にとってどんな結婚生活がベストなのか、ひとりの時間にゆっくり自分と対話してみてください。
これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。
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