パートナーがずっと家にいるストレス、うつになる前に「分ける・区切る」
■パートナーをストレスと感じないために「分ける・区切る」
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家族の前では家事、育児、仕事に手を抜けないという罪悪感やプレッシャーは、多くの場合、自分自身の
思い込みによるものが大きいのではないでしょうか。
パートナーがすぐそばで仕事をしているのだから、自分も休んでなんかいられない。相手に強制されたわけではないのに、
自分で自分にプレッシャーをかけてしまうのです。
パートナーが家にずっといることをつらいと感じるようなら、自分で自分に「こうあるべき」と強いていないか、24時間365日、家族のために働くことが家族への愛情と思い込んでいないか、一度自分自身を見つめ直してみましょう。
そのうえで、家族がいてもオフタイムを積極的に設ける意識改革をしなければいけません。自分自身も気持ちを切り替え、パートナーにも切り替えを働きかける必要があります。
とはいえ、急に「気持ちを切り替えましょう」と言われてすぐできるものではありませんよね。そこで、まずは
物理的、時間的に離れる方法をおすすめします。
ある定年後のご夫婦は、月水金と火木土で奥さんと旦那さんがそれぞれアルバイトを入れ、丸1日一緒にいるのは日曜だけという生活を送るようにしたそうです。週の半分は日中1人になれる時間が設けられるようになり、関係が良くなったといいます。
それをそのまま取り入れるのは難しいでしょうが、人間は1人になる場所・時間が必要です。近い環境を作るために、家の中ではパブリックスペースとプライベートスペースをきっちり分ける、ランチタイムや休憩時間をもうけ、それ以外はお互い話しかけないなど
「分ける・区切る」ことを意識しましょう。そして、分ける・区切ることに慣れていくこと。
今後、コロナ禍が収束したとしても、
リモートワークは日常になると思います。企業によっては、リモートワークを推進することで、社員のパフォーマンスは変わらず、交通費や会社の水道光熱費、賃貸料が節約できるというのが明らかになったからです。そう考えると、今後は家というプライベート空間に、仕事がどんどん入り込んでくるのは防げないでしょう。
そのため、
仕事がプライベートを侵食していくストレスというのも生じると思います。例えば、始業時間や終業時間が曖昧(あいまい)になり、早朝や深夜にもオンライン会議が設定される、家族の声や音が邪魔をするかもしれないとヒヤヒヤしながらオンライン会議を行っている現状があります。
リモートワークの負担は、どちらか片方だけではなく、両者共に感じているのかもしれません。
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だからこそ、物理的、時間的な区切りをもうける必要があるのです。仕事でも家事・育児でも、夫婦間で業務として取り決めをして、ルールを作ること。今それをしておけば、将来がグッと楽になり、そういう生活に慣れていくのも難しくなくなります。
これからは、家と仕事が同居するのがスタンダードになっていくこと、そのために空間と時間を分ける必要があることを、夫や子ども、家族で共通認識として持ち、ルールを決めることが重要となってきます。
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