2023年11月2日 11:10
元婚約者の「本当の忘れ物」と、花束に隠された2つの意味【いちばんすきな花#3】
そこで椿は心にずっと秘め、純恋には隠し続けていた自分の本心を語り始めます。
椿が自分の考えていることを、思うがままに話し始めると、「珍しくいっぱい喋る時って意味分かんないこと言うよね」と返す純恋。
「いっぱい話す姿」が本当の椿の姿なのに、それに対して「意味分からない」という感想が出てしまう時点で、この二人は元々一緒にいるべきではなかったのだという答え合わせになってしまい、胸がギュッと締めつけられます。
椿が自分を隠して、嫌われない配慮をしていたから、実は成り立っていた関係。自分を出すことも、そのせいで苦しくなることもたくさん我慢して、それでも結婚をしようとしていたこと。
二人組を作ろうと、無理していた彼の辛さがせきを切ったように溢れ出し、初めて本心を恋人にさらけだすことができた椿。
それを怒るでもなく、「そっかそっか」と受け止める純恋の姿も印象的でした。■椿が純恋に渡した花束に隠された意味
別れ際、弟がくれた「明日には枯れるであろう、見切り品の花束」を純恋に渡していた椿。
母と弟の会話の中で「(優しい椿なら)明日枯れる花なんて、友達にこそあげないでしょう」という言葉がありました。