pecoさんが、本当は「あの時に」伝えたかったこと。初エッセイ『My Life』書評
とも言ってくれていた。
誰かになろうとする必要なんてない。ただ、自分らしくいてほしいという彼女の語りかけを受けて、もっと自分を大切にしたいとも思った。
■SNSでの「意見」に左右されないpecoさんの強さと、私たちがこれからできること
ryuchellさんが天国に行ってしまったあと、ネットは騒然とした。この時もいろいろな憶測が起こり、ネットでの誹謗中傷問題が深刻に報道された。にも関わらず、何度だって悲劇は繰り返される。ネットでの匿名性を利用して「Aが悪い」「Bは悪くない」と、自分が守ろうとした人と違う立場にいる人を無自覚に傷つける。だけど、pecoさんはそういったネットの攻撃性も「自分には関係ない」と思っているという。
いつか、育っていった息子がSNSでの評価にさらされる日が来ても「あなたが最高だよ!」と声をかけ続けたい、とも語っていた。単純に、未来を見据えて愛する我が子を肯定し続けられるpecoさんはやっぱりすごい。ただ、そんなpecoさんの意見を目の当たりにしたからこそ、ネットだとかリアルだとか関係なく、少しでも優しく平和な世界になっていけばいいなとも思った。
誰もが、今この瞬間からpecoさんのようなアイデンティティを持って、身を守ることができるわけではない。