pecoさんが、本当は「あの時に」伝えたかったこと。初エッセイ『My Life』書評
“pecoさん=ポップなアメリカ古着”というイメージを持つ人も多いと思う。そして、服への愛やその行動力の強さを知ると、好きなものがあることの素晴らしさについても考えさせられる。
pecoさんは、人の意見があまり気にならないという。彼女が、人は人で、自分は自分と切り分けて考え、自分らしく生きることを地でやってのけられるのは、服への強い愛があることも大きいのかもしれないと、本を読みながら思った。
流行り廃りに関係なく、自分の好きなスタイルを貫いているpecoさん。自分の好きなものへの気持ちは、自分にしか分からないとも語っていた。それだけ強い気持ちがあるから、自分という存在のかたちが分かるのだろう。そして、自分のかたちが分かるからこそ、他人との違いを受け入れることができるのだろう、とも思った。
私は、そんなpecoさんを羨ましく感じる。人と比べることなく、誰かの考えを自然に受け入れることができたら、きっと生きやすいと思う。自己承認欲求から切り離されたところにいる彼女の生き方はとても参考になるけれど、彼女は本の中で「全部真似しなくたっていいから、自分と合う部分があると思ったら、そこだけやってみてくれたらいいと思う」