pecoさんが、本当は「あの時に」伝えたかったこと。初エッセイ『My Life』書評
pecoさんは、匿名性の高い意見にも共感できるryuchellさんのことを「とても優しい人」とも語っていた。
人の意見に耳を傾けたり影響を受けたりすることを、ある種の長所として捉えているのがとってもすてきだと思った。
pecoさんは日々SNSを通して発信をしている中で、自分の気持ちがうまく伝わらないと悩むこともあるのだそう。SNSでの文章には、抑揚も声色もない。時に文字数も制限されていて、伝えたい言葉が選べない。ネットでは自分の意見は必ずしも、伝えたい意図のまま伝わるわけでもない。実際、pecoさんが選んだ珠玉の言葉とエピソードを読んでみて、やっと彼女の本当の気持ちが分かった。この本はpecoさんの半生を語ったエッセイだけど、波乱万丈な彼女の人生からは、実に多くのことを学ぶことができると思う。
自分らしさ、多様性の受け入れ方、SNSとの向き合い方。現代を生きる私たちにとって大切なことを、自身のすべてをさらけ出して発信してくれたpecoさんに、ありがとうを伝えたくなる、そんな本でした。
(ミクニシオリ)
マイナビウーマンでは著書のpecoさんにインタビューを実施。本のことやご自身のことについて語っていただきました。