変なドラマかと思ったけど……。『おいハンサム‼︎2』に“人生の醍醐味”を教わった話
そして今年の4月には『おいハンサム‼︎2』が放送され、6月にはまさかの劇場版が待っている。ドラマシーズン2の放送が終わった今、やっぱり好きな作品だなぁ……としみじみ思う。
■変なドラマだけど、どこか居心地が良い
思い起こせば『おいハンサム‼︎』の第1話はすごく奇妙だった。というのも、卵かけごはんに黄身だけを使っても許されるような自由(どんな自由?)を求めた美香が、一人暮らしをゴネるシーンから唐突に始まったのだ。夢の一人暮らしはスタートするものの、これからは食器などもこだわってみようと意気込んでいた矢先に、沸騰するとピーピー音が鳴る実用的なやかんを携えた父が新居を訪れる。
この時点で、変なドラマかもしれないと思った。そして次のシーンでは、夕飯時にリクエストされたタンメンを作っていた里香が、タンメンを“ワンタン麺”と勘違いしていた夫(桐山連)に逆ギレされていたのである。
その時私は確信したのだ、これは変なドラマなのだと。
不貞腐れた夫がその後「タンメン」でしか会話しなくなったのも変だったが、初回の放送にも関わらず、家族の紹介はサラッと触れた程度で、まるで私たち視聴者がすでに伊藤家のことを知っているとでもいうように、物語はどんどん進んでいったのである。