2015年7月19日 19:30
ハイスピードな東京に乗っていく止まらないデザイン。グエナエル・ニコラに聞く、日本のデザインの未来【Interview】3/4
地震もあるし、止まることにリスクがある国です。選択の余地がない。それが良いのかもしれません。ヨーロッパは止まるという選択肢があるけれど、日本は止まれない。前に進み続ける、加速して行く感じが私は好きです。特に東京はハイスピードなトレンドで動いている都市です。それにノルか、ノリたくないかという判断だけ。乗りたくない人は乗らなくて良い。
そのスピードはすごくエネルギーがあり、周囲を引っ張っていく力がある。コラボレーションするにしても、一緒にこの東京にノッていきましょう、という感じ。デザイナーはアイデアがあれば一緒に物が作れますから。
「日本では出来ることの上限、海外は失敗しないため方策を探っている」
――日本と海外と仕事をするときの違いは何ですか?
日本と仕事するときはいつも限界がどこにあるのかを探っています。日本人は控えめなので、完璧に出来ないことに対してイエスとは言わない。本当はどこまでできるかを探しています。外国と仕事をするときは失敗の可能性も考えている。施工途中の現場の写真などが送られてきたときに、なぜそうなってしまったのか分からないということが、海外では多々あります。
なので、次は失敗が起こらないデザインを考えなければならない。