オンデマンドでライトアップするルイ・ヴィトンの新作ハイウォッチ「タンブール スピン・タイム エアー クァンタム」誕生
また、プッシュボタンから指を放した後も、イルミネーションは3秒間点灯し続けます。
途切れなく光り続けるイルミネーションは、このマイクロエレクトロニック複雑機構を、伝統的なウォッチメイキングの片翼を担うもの、そして慣例に対する理念上の対旋律を成すものにしていると言えます。機械式ムーブメントはゼンマイに頼るため、そうしたメカニズムが生み出す動作や一連の動きは必然的に短時間しか続きません。ウォッチメイキングでは極めて珍しい「タンブール スピン・タイム エアー クァンタム」の持続するイルミネーションは、その先鋭的なコンセプトを想起させるものとなっています。
実際に、このコンセプトはテクノロジー面だけでなく、目に見える物理的な特徴面でも先鋭的です。従来の「タンブール スピン・タイム エアー」のキューブは圧延アルミですが、「タンブール スピン・タイム エアー クァンタム」はこれに代わり、ほぼ純粋な二酸化ケイ素でできたガラスである溶融シリカ(石英ガラス)を採用しています。
不純物や添加物を無くすには、非常に高い温度での加工が必要であり、従って、より手間と時間を要する製造プロセスとなります。しかし石英ガラスが、光学レンズ、半導体、そしてLEDの光を通す本製品のアワーキューブなどの精密な用途向けに最適の素材である理由は、まさにこうした極めて純度の高い透明度を確保できるからです。