オンデマンドでライトアップするルイ・ヴィトンの新作ハイウォッチ「タンブール スピン・タイム エアー クァンタム」誕生
リューズの底部にあるさりげない点灯リングは、電池残量インジケーターの役割を成し、最終的に電池交換が必要になった時に点滅します。
伝統に根差して
イルミネーション モジュールの先進マイクロエレクトロニクスと好対照をなすのが、ジュネーヴにある「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」で手作業により組み立てられる自動巻きLV 68ムーブメントです。LV 68は独創的かつ現代的にアワーを表示する一方、この創意に富んだ表示を裏で支える原理は極めて伝統的なものです。
各キューブの真下にはマルタ十字機構があります。それが生まれた都市、ジュネーヴにちなんで、別名、ジェネバ機構──通説では、17世紀にジュネーヴの時計職人が考案──とも呼ばれるマルタ十字機構は、ムーブメントにおける周期的動作のための古典的な解決法です。
具体的には、「スピン・タイム」のキューブはそれぞれ、1日に2回、1/4回転しますが、これを実現するには、瞬時にタイムリーなジャンプを確保するために、時計職人による各キューブのメカニズムの繊細な個別調整が必要です。ただし、「スピン・タイム」表示は立体的であるため、マルタ十字機構をムーブメントに対して直角に配置するという、何世紀も前の発明へのユニークなひねりが加えられています。