くらし情報『Think Pink--2017春夏の注目カラー“ピンク”の捉え方【2017年春夏コレクション考察--横井由利】』

Think Pink--2017春夏の注目カラー“ピンク”の捉え方【2017年春夏コレクション考察--横井由利】

は、クチュールならではのヴィヴィッド・カラーへのアプローチを鮮やかなピンクやブルーで表現した。80年代から90年代のクチュールに見られたリッチなヴィヴィッドカラーの使い方にインスパイアーされたであろう色使いだ。2017年春夏に見られた「クチュールとフェティシズムの密接な関係」は、リッチなピンクがクチュール感を担い、ラバーやスパンデックスという素材が持つ触感はフェティシズムに由来するものだ。キッチュとエレガンスの間、タイトロープを歩くようなスリリングな展開をヴァサリアは楽しむかのようだ。先シーズンのストリート感覚はアノラックやワークジャケットやメンズライクなシャツとして存在し、バレンシアガのベーシックアイテムとして定着するのだろう。■ジバンシィ バイ リカルド ティッシ(Givenchy by Riccardo Tisci)/神秘のピンク意外性のピンクは、ジバンシィのピンクかもしれない。「ニューエイジ」がキーワードという2017春夏は、これまでのクールなコレクションに新しい感覚がプラスされたシーズンになりそうだ。従来の黒を基調とした力強いコレクションと並行して、瑪瑙(メノウ)の原石の断面をプリントしたドレスには、自然の色に由来するピンクがさりげなく配置されていた。

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