2019年12月19日 18:00
パリ・オペラ座のバレエダンサーを撮影した仏写真家の展覧会がシャネル・ネクサス・ホールで開催
彼はテーマを追求し、それがルポルタージュであれ、抽象画的作品であれ、もしくは演出をほどこす表現であっても、慎重に機材を吟味しながら、一つの主題に数ヶ月間専心して作品をつくりあげていく。
「In Situ」からは、2013~14年と2014〜15年にかけての2シーズンにおける、ピブラックのパリ・オペラ座バレエ団への熱中ぶりをうかがえる。さりげなくダンサーたちの間に溶け込み、歌劇場のステージとバックステージでの生活を共有しながら、彼らの動きを観察。「In Situ」三部作の一つ、「Confidences」シリーズは、バックステージやリハーサル中に撮影した写真で構成され、無音のカメラと特殊レンズを用いてダンサーたちに近づき、生々しくストレートな情感あふれるイメージを創り上げた。彼の穏やかで控えめな振る舞いによって、なかなか公には見ることのできないダンサー同士の親密さを捉えることにも成功している。
「Catharsis」シリーズより
©Pierre-Elie de Pibrac/Agence Vu’
また、三部作のうち、「Catharsis」と「Analogia」の2シリーズはともにカラー作品となっているが、それぞれ異なる観点とフォーマットで制作されている。