新生「アキラナカ」がオール・ジャパン・メイドにこだわる理由【INTERVIEW】
その時はまだコンテンポラリーというくくりもまだなかった頃で、「アキラ ナカ」というブランドは“手頃な価格で手に入る贅沢品”という意味を持つ「アフォーダブルラグジュアリー」を目指しました。日本の人が日常に取り入れてポジティブになれる、社会的に価値のある洋服を作りたかったのが理由です。日本で“高級既製服”のことを指すプレタポルテをやっていたので「デイリーに着られるプレタポルテ」という新しいブランドコンセプトを立てました。その後数年が経ち徐々に知名度も上がっていく中で、次のステージへのステップアップを考える時期に来ました。ただデイリーに着やすいとか、便利で可愛くてお洒落なプレタポルテというのではなく、しっかりとデザイナーズレーベルとしての提案をしていく必要性があると感じるようになって。自分達はインターナショナルのカテゴリーでくくられるところでものづくりしているので、グローバルに展開していくために“転換”を図ろうという時期にきたと感じています。――海外へ活動範囲を広げていくということですね。具体的にはどのような活動を予定していますか。
来年9月からヨーロッパで展示会を開くことにしました。しかしヨーロッパへ進出するにあたって、便利で価格が安いデイリーアイテムを作っているようでは、絶対にあちらでは生き残れません。