くらし情報『【連載小説】理想じゃない恋のはじめ方。』

【連載小説】理想じゃない恋のはじめ方。

「高杉さんは、常に相手の立場になって考えられる人だ、と。だから、例え酷い目にあっても、きちんとした謝罪なら受け入れてくれるはずだって」

新実さんがそんなことを……。

『自分が悪いと思ったらきちんと謝れ』

『謝罪をされたら、許せなくても気持ちだけは受け取れ』

そんな人になれるように私を育ててくれたのは、新実さん本人だ。だけど、まだまだ相手の立場になって考えられていないよ。

「新実さんのことは、許してあげますか?」

「うん?」

「高杉さんが怪我をした時、新実さんは病院に駆けつけようとしたんです。それを阻止したのも、彼のスマホを取り上げたのも私です」

「そうだったんだ」

新実さんが病院に来てくれていたら、大和と親密になることもなかったし、あんなことで喧嘩することもなかっただろう。

そもそも、怪我をしたから大和と再会できたわけで……。新実さんのことを話しているのに、私の思考は大和の方へと向かっている。


「(大和、まだ怒ってるのかな?)」



心境の変化

心境の変化


https://www.shutterstock.com/

今日こそメールをしよう。いや、明日まで待ってみよう。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
漫画家・脚本家募集LPバナー 上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.