職人「プロにとっては消耗品」 話題の『あのキッチン用具』について聞いたら、驚きの連続!
山田工業所の山田豊明代表取締役
もっとも手間のかかる『打ち出し』で作る!
みなさんが中華料理店で見る、片手用中華鍋は上記のとおり、山田工業所が生み出したものです。
他メーカーがマネして作り始めたので、現在ではすっかりポピュラーになっています。
このような中華鍋を作るには、主に以下の3種類の方法があります。
1.プレス加工。
2.へら絞り。
3.叩いて作る打ち出し加工。
もっともポピュラーなのは『1』で、その鍋の金型を作って、それに鉄板を押し付けて、形を作ります。
山田工業所ではもっとも手間のかかる『3』で中華鍋を作り続けているそうです。
プレス加工で一発成形の鍋とは異なり、鉄板を丁寧にハンマーで叩いて叩いてくぼみを作り、曲げて中華鍋の形にします。家庭用のものでも約5千回、業務用では数万回も打って形を作る、とのこと。
このため『打ち出し』と呼ばれます。
打ち出しで作るため、山田工業所の中華鍋には金型がありません。材料となる鉄板があって、これをクライアントの深さ・厚さのオーダーに応える鍋に仕上げるのです。
大変ですが、これにはメリットもあります。
プレス加工などで特別なオーダーがあると、金型から作らないとできません。