2020年5月18日 18:47
子供が言うことを聞かずイライラ…そんな人に知ってほしいこと【きしもとたかひろ連載コラム】
たとえば誰にでも笑っていた子が、急に泣いたり恥ずかしがったりするようになったときに、顔を識別できるようになったのかな、安心できる存在との違いを認識できるようになってきたのかな、周囲の目が気になるようになってきたのかな、とそれぞれの年齢の発達段階からその子の育ちを前向きに解釈することができる。もうすぐ人見知りの時期だから上手に人見知りできるように脅かしてやろう、なんてことはしない。
その子の姿を肯定的に受けとめて育ちに気付くために、知識が役立ってくる。その知識を役立てるためには、その子の姿をしっかりと見なければいけないから、その知識を「期待」ではなく「視点」にして、まるまる受けとめて見守ることが大切になってくる。
想定外を当たり前にしてみたら。思い通りにいかないことが当たり前だと思えたら、新しいことや偶然起きたことも発見できるんじゃないかと思うのだ。
ここを育てようと思うと、そこが育っているかどうかでしかその子の育ちを見ることができない。自分の思いもしないところが育っているかもしれない、と視点を変えると見えていなかったその子の姿に気づくことがある。
大人が意図してなくてもいい。