【TOKYO MER感想 7話】境界をつくらないということ・ネタバレあり
手術の場面自体が医療ドラマでは見せ場だが、今作の手術シーンの魅力は常に群を抜いている。
手術前の声かけ、器械出しから「もらいました」と落ち着いた声で受け取って処置をする喜多見の手さばき、チームが有機的に連動していく美しさはTOKYO MERならではだと思う。
演者それぞれに、並々ならぬ事前の勉強があったであろうことは想像に難くない。
外国人労働者は無事に救出され、予告されたテロは結局起きることなく、物語は一見めでたしで終わったところ、首謀者たるテロリストの目的は別にあったことが判明する。
さらに、そのテロリストと、喜多見には何らかの友好的な繋がりがあるということも月島から示唆される。
区別なく救いたい者が、区別なく殺傷する者と因縁で繋がっている。強すぎる陽光で足元に色濃い影が生まれるように。
謎めいたテロリスト・椿を演じるのは城田優。
凛とした公安警察の稲森いずみ演じる月島しずか、医療者としてブレない矜持を貫く鈴木亮平演じる喜多見幸太。
役者はそろった。クライマックス待ったなしである。
TOKYO MER/TBS系で毎週日曜・夜9時~放送
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[文・構成/grape編集部]