2018年9月30日 06:00
前川清 “0.1トンの娘”侑那に「死なない程度に太れ!」
「2世というのは、得な部分と損な部分、両方あるんでしょうね。一般の方よりも最初にもらえるチャンスは多いんでしょう。侑那が今回、記事にしてもらえるのも、やっぱり2世だからでしょ。その代わり、何をやっても親と比べられたり、ちょっとつまずいたら『やっぱり2世はダメだ!』となるでしょ。とはいえ、やっぱりうちの子どもたちは、彼らがどう感じていようと恵まれてると思いますよ。僕とでは、時代が、環境が決定的に違う。子どもたちはシビアさ、ハングリーさをね、もうひとつ持ててない」
前川の父は大工だった。仕事を終え帰宅した父から、母が日当をうやうやしく受け取る姿??それが彼の原風景だ。
「日当300円とか400円の時代ですよ。それも、雨が降ったら仕事は休みで日当もなし。だから、貧しかったですね。運動会の弁当なんて、友人に見られたくないぐらい粗末だったから、隠しながら食べたもんです。でも、それが当たり前の時代だった」
’48年生まれの前川は、いわゆる第一次ベビーブーム世代。日々の競争も激しかった。
「親は頼れないですから。それはもう、自分で食っていくしかない、だから、侑那みたいに『好きな道に進みたい、歌手になりたい』なんて、考えたこともないです。