くらし情報『福島の主婦が追及!「政府の被曝基準論文」の不正疑惑』

2019年2月15日 11:00

福島の主婦が追及!「政府の被曝基準論文」の不正疑惑

の物理学者、黒川眞一名誉教授だった。

黒川さんから「早野氏らが書いた論文が出るらしい」という噂を聞いた佐藤さんも、「またデータが利用される」と不安を感じたという。

そんな黒川さんと佐藤さんが初めて会ったのは、17年の初めだった。それ以後、佐藤さんは、黒川さんに解説してもらいながら、論文を読み解いていく。

佐藤さんは、論文の解析と並行して、市と両研究者がやりとりしたデータをすべて開示するよう、市や県立医大に次々と情報開示請求をかけていった。

佐藤さんは入手した資料から、“倫理指針違反”に当たる事例をいくつも発見していく。

「通常、こうした論文へのデータ提供に“同意”する人は約5割程度。にもかかわらず伊達市民の個人線量と航空調査による空間線量率との関係を示した第1論文(※1)には、ほぼ全伊達市民のデータが使われていました」(黒川さん)

佐藤さんは、黒川さんの指摘を受け、ガラスバッジに同封されていた同意書を思い出し、過去に開示請求しておいた公文書を見直してみた。
すると、市と研究者がやりとりした文書の中に、市が宮崎・早野両に渡した住民の個人線量データがあったのだ。

「住民の個人情報は黒塗りにされていましたが、同意・不同意の欄があり、これは両研究者とも容易に見られるはずなんです」

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