くらし情報『宮沢和史「苦労した日系移民の力になる歌を」』

2019年4月13日 06:00

宮沢和史「苦労した日系移民の力になる歌を」

「びっくりしたのは、知らない歌い手に勝手にカバーされていたこと(笑)。もっと驚いたのはスペイン語じゃなく、日本語でカバーされていたことです。日本語でも海外の人の心に届くんだ、と」

宮沢さんは、その歌手に会うため、すぐ首都・ブエノスアイレスに向かった。

歌っていたのは、アルフレッド・カセーロというアルゼンチンで有名なマルチタレントだった。大の沖縄びいきで、沖縄系の日系人がやっている日本食レストランで「島唄」を耳にし、気に入ったのだという。

「でも、カセーロは、日本語もわからない。三線も初めて。それで、沖縄系の日系人ミュージシャンに参加してもらって、レコーディングしたそうです」

アルゼンチンにも、戦前・戦後に移民で渡った日本人の子孫が暮らしている。
そのうち、沖縄からの移民は約7割だ。沖縄の人に導かれるように、宮沢さんの世界が一気に広がった。

宮沢さんとカセーロは意気投合。滞在中に、首都ブエノスアイレスの日本庭園で開いた2人のライブには、約5,000人もの観客が詰めかけ『島唄』の大合唱となった。『島唄』に込めた思いが、海を越えて届いた瞬間だった。

南米を何度も訪れるうちに、宮沢さんの中で大きくなっていったのが“日系人”の存在だ。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.