伊藤蘭 41年ぶりの歌手復活「アイドルも育児も私の糧に」
大学生を中心に結成されていた全キャン連(全国キャンディーズ連盟)を中心に解散の日に向けてファンが盛り上がりを作っていった。
’78年3月にはシングル『微笑がえし』が、キャンディーズ史上初めてオリコン1位を獲得する。
解散コンサート当日は、途中経過をNHKニュースが生で放送し、後日、TBSで録画放送されると、単独歌手のコンサートでは最高の視聴率32.3%を記録。その記録はいまだ破られていない。
「当時の熱ですか?ふっと1人になったとき、いまひとつ、実感として湧かないので、わからないんです。どこかで、あの(解散の)渦に巻き込まれ切れていない自分があったのかもしれない。なんとなく、別世界という……。あのころは、解散というゴールがあって、そこで終わるという最大の目的に向かって、みなさんに盛り上げていただきながら、がむしゃらに走っていました。
スタッフと合宿もしましたし、解散コンサートを一緒に作り上げていく感じがありました。4月4日に向かって、全国各地の大きな会場を回って。50曲以上、歌いました。その集大成が後楽園。あの日、私は、この光景を忘れないよう、目に焼き付けるように歌いました。