くらし情報『年金100年安心神話が崩れた背景…リスク運用で損失15兆円』

2019年6月7日 22:52

年金100年安心神話が崩れた背景…リスク運用で損失15兆円

ところが、14年10月から、株式投資の割合を大幅に引き上げたのです」

現代は超低金利時代であり、国内債券では運用益を見込めない。そのため、株式の割合を増やしたというのが建前だという。しかし……。

「GPIFの豊富な資金を株式市場に投入することで、株高を演出しようとする狙いもありました。つまり、アベノミクスの成長戦略として、年金積立金に手をつけたということです」(北村氏)

もくろみは成功し、当時1万4,000~1万5,000円台を推移していた日経平均株価は2万円を超えた。しかし株高には誘導できたものの、年金資金は株価や為替変動といったリスクにさらされることに。そして15年度には中国株が暴落し、GPIFは5兆円の運用損を負う。さらに18年には10月の世界同時株安の影響を受けて、約15兆円もの損失を出した。


そんな安倍政権について北村氏は「多くの国では、基礎年金の積立金は、安全性の高い国債で運用されています。こんな“ギャンブル”みたいなやり方には、問題があると言わざるをえません」と、その稚拙な運用方法を強く非難していた。

第一次安倍内閣は07年の参議院議員選挙の際、「消えた年金問題」

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