くらし情報『老後2000万円報告書で発覚した“富裕層の税率が高い”のウソ』

2019年6月21日 11:00

老後2000万円報告書で発覚した“富裕層の税率が高い”のウソ

(グラフ:第23回 税制調査会「財務省説明資料」より)

(グラフ:第23回 税制調査会「財務省説明資料」より)



「マクロ経済スライドを止めてしまうという考えは、馬鹿げた案だと思う」

「老後資金2,000万円報告書」に端を発した年金問題。6月19日に行われた党首討論でも、与野党が激論を戦わせた。物価の上昇にあわせた年金額の上昇を抑制することで、実質的に年金を減らしていく「マクロ経済スライド」。その廃止を求めた日本共産党の志位和夫委員長に対し、安倍晋三首相は年金制度を破綻させる「馬鹿げた案」と一蹴した。財源が足りないので、年金の減額も10月の消費税増税もやむを得ない。そう思っている人も多いだろう。

「株でたいへんな儲けをあげている富裕層のみなさんに平等に所得税を払ってもらう」

そう思っていた人にとって、この言葉が奇異に響いたのではないか。6月10日、参議院の決算委員会で、安倍首相に対して、共産党の小池晃氏が、財源の捻出方法を提案したときの言葉だ。
“お金持ちになるほど、たくさん税金を払っている”。よく言われてきたことのはずだが……。

日本の所得税は、所得が高くなるほど税率も高くなる累進課税になっている。所得税率はかつて70%(課税所得8,000万円超)

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